株式会社ニューヨーカー様は、主力ブランド「NEWYORKER」を中心とした既製紳士服・婦人服の企画・販売を全国主要百貨店中心に展開しているアパレルメーカー。確かな品質と変わらない”こだわり”にコアなファンが多く、ビジネスマンやビジネスウーマンの高い支持を得ています。
元々は、顧客情報やポイントをシステム管理・活用しようとプロジェクトが立ち上がったのをきっかけに、そもそもポイントサービスを見直すこととなり、当社がポイントプログラムをメインコンテンツにした新しい会員サービス「NY.club card」(2011年3月開始)の企画立案・サービス設計の支援を行わせて頂きました。今回は、ポイントサービス改善プロジェクトのメンバーであり、現在「NY.club card」の責任者にインタビューをさせて頂きました。
「エムズさんは、システムに目を向けるのではなく、”サービスのあり方”にまず目を向けてくれた」
<ポイント/会員サービス ワンストップソリューションサービス>をお願いした理由
やはり、多くの実績やノウハウ、情報を持っているということ。そして、「生活者視点」に基づいたサービスの設計に共感しました。CRMやポイントサービスの話になると、システムなどのハード面のことばかり言う会社が多い。でもエムズさんは、システムに目を向けるのではなく、まずは「顧客コミュニケーションの課題」と「課題解決への戦略」、その為の「サービスのあり方(コンセプトワーク)の設計に目を向けていた。やはり、システムは何かを行う際の効果的な手段であって目的ではない。エムズさんは、その「何か」を一緒に考え、設計してくれると思った。これは、今まで人事教育や商品企画以外でコンサルティング会社を使ったことがない当社にとっても大きなチャレンジでした。
検討課題
紙スタンプでのポイントサービスを実施していたが、引当金の問題もあり電子化への移行が決まっていた。刷新するにあたり、CRMツールとして進化させたい、ニューヨーカーらしいサービスを提供し、優良顧客を増やしたいと考えていたが、単純にシステムの改修だけでは意味がなく、根本的なサービス設計が必要であると考えていた。
しかし、何をどのように設計し、どう具体化すれば良いのかわからない状況であった。
支援プロセス概要
「ノウハウやスキーム、他社情報や成功事例などの情報が大きかった」
<ポイント/会員サービス ワンストップソリューションサービス>のよかった点
「しっかりとした仮説検証で”現場の抵抗”も理論的にクリア」
-ポイントサービス改訂での懸念点
店舗の理解促進が大きな懸念点でした。10年近く行ってきたサービスを変えることへの現場の抵抗は絶対あると思っていました。ただ、まずは店舗が新サービスの魅力や価値を理解しないと絶対にお客様には伝わらないですから、ここが成功の分かれ道だと。特に、新サービスではポイント還元率が下がってしまう。その分、ポイントの獲得機会が増える、交換バリエーションが増える、交換ハードルが下がる、という設計でしたが、それでもやはり還元率が下がることでサービス低下が店舗からもお客様からも感じられることが怖かったですね。今となっては、取り越し苦労でしたが(笑)。これも、単なる企画ではなく、しっかり仮説を構築し、お客様への検証調査を実施し、その上でコンセプトワーク設計、サービス設計した結果だと思っています。
支援内容
「『還元率5%はあげすぎだ!』と言われたのは衝撃的」
-ここだけのエピソード
社長に、最初の商談でいきなり「御社で還元率5%はあげすぎだ!」と言われたのは衝撃的でした(笑)。あれでグッと提案内容に引き込まれましたね。
「ポイント還元コストが下がったのが大きな成果」
-スタートから(もうすぐ)1年での「NY.club」の成果
おかげさまで既存会員の移行も、新規会員の獲得も順調に推移し、初年度会員目標数を達成できそうです。「NY.club」というブランド化した会員プログラムで行っているので、店舗スタッフの意識も今までとは明らかに違いますし、ほとんどの店舗が「NY.club」の価値をしっかりと理解してお客様にお勧めしております。
「ニューヨークでのファッションショーに招待する夢の特典も」
-今後の「NY.club」の展望
今後は、「NY.club」のコンセプトに基づき、お客様のニーズや時代に対応したサービス・特典を付加していきたいですね。特に、ステージ毎の特典や優良顧客への特典は、まだまだ進化させる必要があると思っています。何か優良顧客になった方には、ニューヨーカーならではの特別感ある特典を提供し、もっとニューヨーカーを好きになってもらい、周囲に自慢したくなるような仕掛けをしていきたいですね。社名にちなんで、「ニューヨークのファッションショーに招待する」なんていう夢のある特典とか面白いですよね(笑)。