実績:ポイントシステム導入支援事例②不動産業界B社

〈大手不動産会社のポイントシステムリプレイス支援〉

ポイントシステムリプレイスベンダー比較選定から導入PMO支援まで

当社は商業施設の運営会社であり、CRM施策としてポイントサービスを展開しています。今回、ポイントサービスを提供している会員・ポイント管理システムにおいて、ベンダー側の都合で急遽システムリプレイスが必要となりました。期日までにリプレイスを完了することを目的に、今後二度と同様の事案が発生しないよう、第三者としての専門家の立場からシステムベンダー選定およびシステム導入サポートをしてくれるパートナーを探すことになりました。

 

 

【依頼の背景】

システムリプレイスにあたっては、既存大手ベンダーの後継システムへの切り替えも視野に入れつつ、他の大手ベンダーも候補に加え、比較検討することとなった。単純に費用の比較のみならず、長期の運用に耐えうるシステムであるかの見極めも重要な与件でした。

通常、ポイントシステムのリプレイスにおいてベンダーを比較する際、基本的なポイントの付与/交換機能は元より、複数の接続先のインターフェース(以下I/F)に確実に対応できるかどうかも判断材料になります。このあたりは、ベンダーから提出された資料や説明だけでは判断ができず、見積り内容に含まれていないこともほとんどです。

また、システムベンダーが各種連携システムや分析システムなどを併せて提案してくる場合においても、実務に即した提案であるか、過不足はないかという見極めが必要です。

このあたりをクリアにして適切にベンダーが選定できるよう、エムズは以下のような業務を行い、ベンダー選定に関するするコンサルティングを行いました。

 

【システムベンダー選定にあたりエムズが実施した業務】

・システムベンダーが持つ機能を抽出し、実務に即して比較。

・分析機能などの拡張性も含めたコスト比較を行い、提案内容を精査。

・複数のシステムとの接続において、主要I/Fの接続コストを算出。

・比較項目において論点を明確にし、ベンダーに対してアセスメントを実施。

 

【システムベンダーが超えられない壁】~PJ支援におけるエムズの役割

システムベンダーは基本的に要件定義時に行なったヒアリングをもとに実装に向けたヒアリングや調整は行うものの、そもそものビジネス要件としてどうあるべきだったかという大局観に立った舵取りや、追加発生するコストや時間についての妥当性のジャッジなどの意思決定は行わないません。必要であればやるしかないというスタンスですし、ネゴシエーションを行う立場でもありませんから、コストも時間も膨れ上がってしまうのです。

かといって、ポイントシステムや設計や仕様についてクライアントが判断できるわけではありません。そこで、エムズとしては、コストやスケジュールについて当該ベンダー同士では落とし所が見出せないような課題に対して、情報を取りまとめ、精査し、あるべき方向性を打ち出し、費用の上振れを抑えつつも、期日に間に合うようなネゴシエーションや調整を行います。

また、ベンダーとしては、どうしても自分達のパッケージシステムをカスタマイズする観点で必要な情報を吸い上げるためにヒアリングを行うため、現場の作業効率やCRM業務の最適化という視点まで意識が及んでいないこともあります。すなわち、パッケージシステムありきの開発になってしまっていて、業務効率やヒューマンエラーを防ぐための工夫などが後になって現場からあがってくることもあります。そこでエムズはビジネス要件とシステム制限の折り合いをつけるような改修案の提示をするなど、コンサルタントとしての視点を持ってPMOの支援を実施しています。