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エムズコミュニケイト 鈴木愛子
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- ロイヤルカスタマー育成の新潮流 ～化粧品・健食通販におけるポイントサービス改革～ - 2025年3月11日
こんにちは。CRM/ポイントサービスコンサルティングのエムズコミュニケイト（2018年4月に大日本印刷グループよりMBOいたしました）が運営するポイントマーケティングラボ編集部です。
こちらのサイト、ポイントマーケティングラボでは、企業・事業会社のマーケティング・販売促進の担当者・事業責任者の方々に向けて、ポイント制度の導入やCRMのノウハウについて、プロの視点から惜しみなく情報を発信して参ります。是非ご参考にしていただければ幸いです。
それでは、以下から本題です。
近年、住宅業界では人手不足や資材費の高騰などの課題を背景に、流通チャネルや顧客との関係強化が急務となっています。そのような中、注目を集めているのが「ポイント制度」です。従来はエンドユーザー向け（BtoC）を中心に展開されていたポイントサービスが、現在は取引先企業向け（BtoB）にも拡大し、企業間のロイヤルパートナーの囲い込みや、販促支援の手段としても活用され始めています。
この記事では、住宅業界におけるポイント制度の概要と、その具体的な事例をBtoB・BtoC双方からご紹介し、その効果を説明していきます。
住宅業界の構造
業界の流れは、原材料メーカーから始まり、住宅設備メーカーが商品を製造、住宅建材専門商社・ハウスメーカー・ゼネコン・工務店へと販売され、最終的にエンドユーザー（消費者）の元へと商品が提供されます。
（住宅設備業界の最新動向を解説！市場規模や業界を代表する企業紹介も – 法人営業ハック｜新人から中堅社員まで必見 ）
この多層構造より、各社のポイント制度の設計や活用方法も異なるのが特徴です。
住宅業界における政府のポイント施策事例
国土交通省のポイント制度
かつては、政府の施策として住宅業界に対してエコポイント制度が導入されました。これは、高い省エネ性能を持つ住宅の新築・リフォーム時に、グリーン社会の貢献として最大40万ポイントを受け取れる制度です。このポイントは1ポイント＝1円として日用品や食料品への交換や新たなリフォームに使用できるため、幅広い活用ができました。
住宅：グリーン住宅ポイント制度について – 国土交通省
（※現在は行われていません）
現在この制度は終了していますが、新しく「住宅省エネ2025キャンペーン」が行われており、 一定の補助金を国から受け取ることができます。
BtoB向けのポイント制度
従来、ポイントサービスといえば一般消費者向け（BtoC）のものが一般的でしたが、BtoBにおいてもその有効性が認識され始め、住宅業界でも導入されつつあります。
三星商事の「PRO資材便」
三星商事は、建築資材の総合卸売商社で、日本全国に資材の流通を行っている住宅建材専門商社です。
三星商事では、プロ向け建築資材の販売サイト「PRO資材便」をECサイトで構築し、法人向けECには珍しいポイント還元を導入しています。
商品代金1,000円に対して10ポイントが貯まり、貯まったポイントは次回以降の注文時に1ポイントを1円として使用することができます。建築資材は高額取引が多く、数百万のオーダーも一般的なので、わずかな還元でもコスト削減効果は大きくなります。
この制度によって、住宅業界や建築業界では困難だった仕入れのコスト削減・納期短縮・そして企業間の連携を高めることができ、実際にポイントを利用したリピート顧客の増加が期待できるでしょう。
ハウスメーカーのポイント制度（BtoC）
三井ホームの紹介制度・見学会ポイント
三井ホームは、住宅建材の売買から住宅の施工まで幅広く行っているハウスメーカーです。
三井ホームでは、「知り合い紹介制度」を導入しています。自分が紹介した人と面談が成立した場合や着工に至った場合、自分にはポイント、紹介した人には本体価格の3%の割引が適応されます。貯まったポイントは三井ホーム倶楽部オンラインショップおよび三井ホームのリフォーム工事で利用が可能です。
加えて、アンケート回答や住宅見学会参加でもポイントを貯めることができます。 住宅を建てる参考にしつつ、将来のリフォーム費用も貯められるのは、将来を見越した一石二鳥なポイント制度だと言えますね。
まとめ
この記事では、住宅業界におけるポイント制度について紹介しました。住宅設備品の購入や住宅のリフォームは頻繁に行うものではありません。そういった商材でも長期的に顧客接点を持ち続けるためにはポイントを導入し、今後のリフォームに備えていくための工夫が必要となります。今後は、国の補助金制度との連携を見据えたポイント制度の進化などが期待され、ますます注目が集まっていくでしょう。
また、以下の記事では、別業界の面白いポイント特典やサービスについて詳しく解説しています！ポイントサービスの導入にあたってご参考になりましたら幸いです。
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※ポイント会計についてはEY新日本監査法人への執筆協力で『ポイント制度のしくみと会計・税務』（中央経済社）を出版。
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