
エムズコミュニケイト岡田 祐子

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導入したポイントサービスが、
- 効果が分からずコストばかりかかっている
- 何とかしたいが止められない
という状況に陥っていることはないでしょうか。
ポイントコストが増え、削減を検討するも、一度、付与した還元率を下げるのは顧客不満を呼ぶので難しいと思っているご担当者も多いと思います。しかし、エムズ支援事例においても、ポイントサービスの還元率を下げても、顧客不満を生まずロイヤルティを上げるプログラムに改善した事例は多数あります!
導入検討段階の企業ご担当者様もぜひご参考にしてください。
【平均ポイント付与率とは?】
まず、エムズが10年来、定点的に行っている「全国ポイントサービス実施企業実態調査」における、平均ポイント付与率を見ていきましょう。
平均ポイント付与率(還元率)は、2.4%でした。
(2021年度調査結果、100円に付き1ポイント、1ポイント1円なら1%として。キャンペーンポイントなど含む)
業種業態異なる企業の全国平均のため、通信、百貨店・商業施設は平均より高めであり、GMS・スーパー、ドラッグやクレジット、
電鉄グループ、エネルギー(電力・ガス)業界は平均より低めとなっています。
貴社の平均ポイント付与率は比較してどうだったでしょうか?
※「全国ポイントサービス実施企業実態調査」の内容に関心がある方は、以下のリンク先もご覧ください。
https://www.emscom.co.jp/news/info/2021/817
【今後のトレンド】
調査の経年を見ていると、年々平均付与率は微減しています。
また、面白いことに、10年以上サービスを実施している企業は付与率が高い傾向にあり、導入が浅い企業は低めです。
最近はステージ制(ランク制)を導入している企業は増えており、ステージ制を導入している企業のポイント平均付与率も低めです。
これらを勘案すると、今後、ポイント平均付与率は下がる傾向にあると言えるでしょう。
【「改悪」と言われずコストダウンすることは可能】
では、実際、自社がポイントの付け過ぎだった場合、どのように下げる対策をすればよいでのでしょうか。
「改悪」と言われず、付与率は下げても顧客不満を呼ばない改善策としては以下の2つをヒントにして頂ければと思います。
- 内的動機と外的動機(行動心理学)
顧客になりたての時は金銭的インセンティブが効き、優良顧客になればなるほど、そうではないという顧客の行動心理があります。
優良顧客はその商品やサービス、また企業のファンであったりするわけで、金銭的インセンティブより、特別感のあるサービスや対応をされることの方が望まれる傾向にあります。
そのような行動心理を活かしてサービス設計をすれば、必ずしも付与率の高さに注目されることなく、真の優良顧客や自社ファンを育成することが可能となります。 - ポイントサービスの満足度寄与は付与率の高さより付与機会の多さ(エムズオリジナル知見)
エムズオリジナル生活者調査において、ポイントサービスへの満足度寄与要因分析をしたところ、「付与機会の多さ>付与率の高さ」という結果が出ております。一人当たりに付与するボーナスポイント財源が年間500ポイント分あった場合、1回で500P付与するより、年に50ポイントを10回付与した方が、加入しているポイントサービスの満足度が高くなるということです。
【事例紹介】
相談を受け、「付与率5%はあげすぎです!」から始まった、アパレル大手ブランドニューヨーカーを運営する株式会社ダイドーフォワード様のサービス改善コンサルティング。
長年大切にされているお客様の不満を生まず、店舗スタッフからも支持されるプログラムを目指し、
還元コストの低減と「貯まりやすさ・使いやすさ」の両立を実現したCRMプログラム「NY.club」が誕生しました。
■事例紹介
https://www.emscom.co.jp/works/nyc
■現在の運営中のサービス
https://www.ny-onlinestore.com/shop/pages/nyclub.aspx
【最後に】
今回の内容が、実施されているポイントサービスの適正な運用の参考になれば幸いです。
実際、コンサルティングの中では、顧客調査をして事前に影響度を確認するなどのステップを踏むことも多いです。
ただ、漫然と導入当時のままのサービスを継続している場合は、一度、導入効果の薄い垂れ流しのサービスになっていないか、ぜひ見直しをしてみてください。顧客に支持されるサービスに生まれ変わるよう、ご支援させていただきます!
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