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エムズコミュニケイト 佐藤 信二
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こんにちは。CRM/ポイントサービスコンサルティングのエムズコミュニケイト(2018年4月に大日本印刷グループよりMBO致しました)が運営するポイントマーケティングラボ編集部です。
こちらのサイト、ポイントマーケティングラボでは、企業・事業会社のマーケティング・販売促進の担当者・事業責任者の方々に向けて、ポイント制度の導入やCRMのノウハウについて、プロの視点から惜しみなく情報を発信して参ります。
是非ご参考にしていただければ幸いです。
私はよくスマホで楽天やAmazonで買い物をすることが多いのですが、購入を検討したものや、一度購入した商品の広告が他のサイトで広告として出てくることがあります。
今回はこのような個人個人に適したニーズを答えるマーケティングの方法について考えていきます。
One to Oneマーケティングとは?
すでにご存知の方もいるかと思いますが、『One to Oneマーケティング』とは一体どのようなものを指すのでしょうか?
マスメディア手法の飽和化や、消費者の目が厳しくなる現状を鑑みて、生まれたマーケティング手法ともいえる『One to Oneマーケティング』ですが、これは個人個人の特性に合わせて企業がアプローチする手段として知られています。
たとえば、冒頭でもお話したようにAmazonなどで何か商品を購入したり、お気に入り登録すると、「あなたへのおすすめ商品」と掲示される経験はあるでしょう。
これは、個人の行動を記録し、それに基づいたデータからリコメンド(推薦)しているのです。
ECだけでなく、通常のバナー広告も同様のことが言えます。何も購入しなくても、一度当該サイトを訪問すれば、別のサイトを訪問した際に、見たことのある商品をバナー広告で見かけたことある人は少なくないと思います。
厳密に言えば、そういったWeb上のデータを収集するのを許可したユーザーだけが、そういった広告の表示をされるのですが、現在では個人の趣向や行動に合わせて、マーケティングが可能になっているということです。
今や、広く認知も進み、One to Oneマーケティング自体の手法も多様化してきていますが、基本的にはどんなことがメリットとして挙げられるでしょうか?
それは、いわずもがな、個人の趣向に合わせてアプローチ方法を変えられるので、コンバージョン率(ECで言えば購入率など)が上がることが期待されます。
たとえば、同じ20代女性というターゲット顧客がいたとしても、それぞれ関心のある事柄は異なります。そういった行動の違いをくみ取り、企業側はアプローチすることが可能なのです。
One to Oneマーケティングを始めるには?
では、実際にOne to Oneマーケティングを導入したり、始めたりする場合はどのようにすれば良いのでしょうか。
『One to Oneマーケティング』というのは、冒頭にはネット上の例を挙げましたが、ネット上に限ったものではありません。仕組み自体はおおよそ20年ほど前からあったもので、実店舗のPOSデータなどを顧客データと組み合わせて、ひとりひとりの顧客に合わせて対応を変えていくというのは存在しています。
しかし、顧客情報や購買情報など、データ量が膨大になればなるほど、そのカスタマイズは難しく、どこから手を付ければ良いか分からない担当者もいるでしょう。
現状は、そういった膨大のデータを解析・分析し、ひとりひとり顧客に合わせたアプローチが自動化できるようなシステムが提供されています。
しかし、自動化と言っても、肝心なのは顧客を本当に一人ひとり見極めることです。そこで大事なのは、以下のポイントと言えるでしょう。
- ターゲット顧客『誰に?』
- ターゲット商品『何を?』
- 適切なタイミング『いつ?』
- 適切なツール・チャネル『どうやって?』
これらのポイントしっかりと見極めていくのが重要です。
そして、企業側が実践できる手法(主にWeb上)としては、以下のようなものが考えられます。
1.レコメンドコンテンツ
これはいわゆる冒頭で述べたものそのものです。
Amazonなどが代表例としてよく挙げられることが多いですが、購入商品やお気に入り登録した商品の情報に基づいて、ユーザーにおすすめをして、購入を促す機能です。
そのレコメンドの手法にもいくつかあります。
たとえば、あらかじめルールを決めておく場合であれば、とある商品購入者には必ず商品Bをおすすめするとルール決めしておくというものです。
ほかには、商品の性質や種類から鑑みて、同様の効果や同様の商品をオススメするパターンもあります。また、協調性をレコメンド機能に取り入れる手法も良く見受けられます。
たとえば、「この商品を買った人は以下も購入しています」といったものです。
これは、顧客の購買データを分析し、購買データの関連性を見て、次の見込み顧客にアプローチする施策です。
2.リターゲティング広告
これは、企業のホームページ・Webサイトを訪問したことのあるユーザーに対して、ほかのWebサイトを閲覧している際に広告を表示する手法です。
Cookieと呼ばれる、インターネットを利用している際に残るユーザーの足跡データを使って、広告表示を実現しています。
この手法を企業が用いることの主なメリットは、あらかじめ訪問履歴のあるユーザーに対しての広告なので、ある程度の関心度が高いことが期待されます。
関心度が高いということは、広告を見てくれたり、興味を持って商品購入などの「結果」に繋がる可能性が、闇雲に広告出稿するより確度が高いということになります。
こうした「関心度の高いユーザーだけ」に個別に配信するWeb広告も『One to Oneマーケティング』の手法の一つです。
3.ランディングページの最適化
これは、LPOとも言われていますが、そのホームページに来てくれるユーザーに対して、どんなページを見せるかということに注力した施策です。
たとえば、初めて訪れたページが興味を引くものや、気になる記述があれば、何か目に留まり、その後購買に繋がる可能性も高いです。
このランディングページ(訪問者が初めて閲覧するページ)を、顧客の特性ごとに複数用意することも施策としては存在します。Aというキーワードを検索してWebサイトに入ってきた顧客には①というページを、Bというキーワードの検索で流入してきたユーザーには②というページを表示させるといった仕組みも可能です。
このようにカスタマイズすることで、より関心度の高いコンテンツをサイトに表示させ、準備することは、マーケティング上では重要になってきます。
資料請求や問い合わせなどを目的にしている企業にとっては、このLPOが重要な課題になってくるでしょう。
One to Oneマーケティングの成功事例
【POSデータの紐付けに成功したすかいらーく】
飲食チェーンとして名が知れているすかいらーくは、POSデータと会員情報の紐付けに成功した良い例です。
元々、膨大な顧客データを保持していたのでその解析は課題とされていて、その上でキャンペーンの効果測定や成功モデルの作成には苦労をしていたようです。そんな中でも、One to Oneマーケティングの必要性を感じ、2014年に「ガストアプリ」をリリースし、基盤を確立しました。データマイニングを行い、当アプリ内では顧客個々に対して、異なるクーポンを配信しました。
会員登録内容の情報に応じて、より内容に合う配信をすることによって、顧客の関心を引くことに成功したようです。配信タイミングも、来店時の翌日ではなく、少し間を置いてから配信するなど、タイミングにも工夫が見られています。その結果、メルマガ配信と比較し10倍の差が生じ、マーケティング施策としては成功を収めているようです。
【130種のメルマガを配信するZOZO TOWN】
あらゆるブランドを取り扱うZOZO TOWNを運営するスタートトゥデイ社は、メルマガのOne to Oneマーケティングを極めつつあります。
というのも、当社は130種以上のメールを顧客に合わせて配信しています。顧客からのレスポンスデータを見ながら、日々内容を精査し、少しでも欲しいと考えてもらえる情報を提供しているそうです。
たとえば、靴を購入したユーザーに対しては、その靴の手入れが必要になったときに役に立つ情報や、靴と一緒に購入される人気商品の情報などを配信しています。その顧客ひとりひとりの行動シナリオを忠実に考慮し、その仮説などに基づいて情報を提供しています。
そういった努力の成果もあり、コンバージョン率は従来の10倍までになったようです。
まとめ〜One to Oneマーケティングで成功させるには何をすればいいの?
One to Oneマーケティングというのは、企業にとっても顧客にとっても、ゆくゆくは良いことに繋がります。
というのも、顧客は繰り返される意味のない情報を捨てる必要が無くなり、関心度の高い情報を手に入れることが可能になります。
そうなれば、購入に至る可能性も高くなるので、企業にとっても当然ハッピーでしょう。
顧客が本当に何を求めているのか、ということに力を注ぐ手法の一つにこういった「One to Oneマーケティング」があります。
ぜひ、成功事例を参考にしてみてください。
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