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エムズコミュニケイト 佐藤 信二
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こんにちは。CRM/ポイントサービスコンサルティングのエムズコミュニケイト(2018年4月に大日本印刷グループよりMBO致しました)が運営するポイントマーケティングラボ編集部です。
こちらのサイト、ポイントマーケティングラボでは、企業・事業会社のマーケティング・販売促進の担当者・事業責任者の方々に向けて、ポイント制度の導入やCRMのノウハウについて、プロの視点から惜しみなく情報を発信して参ります。
是非ご参考にしていただければ幸いです。
さて、共通ポイントの優位性について勉強はしたけれど、いざ導入しようにも「実際にどのサービスが良いのかわからない…」「Tポイントが気になっているけれど、詳しい仕組みやメリットは何なんだろう…?」と足踏みをしている方も多いのではないでしょうか?
本記事では、大手共通ポイントの「Tポイント」を取り上げ、加盟・導入する際の費用やメリット・デメリットなどについてご説明していきます!
「Tポイント」とは
Tポイントは、TSUTAYAや蔦屋書店といった事業が代表的なカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が運営するポイントサービスです。TSUTAYAのレンタル会員から始まり、コンビニエンスストアやカフェなどの提携店でもポイントが貯まる・使えるというサービスです。
数多くのメディアにも取り上げられ、知名度も高く、それは会員数の多さにもつながっています。
2021年7月時点では、年間利用者は7,017万人(男性3,453万人、女性3,564万人)、日本の総人口の55.6%が利用しているとされています。
Tポイントを導入するメリットは?
実際にTポイントを導入することには、どのようなメリットがあるのでしょうか?
来店促進、新規顧客の獲得が狙いやすい
全国的にその認知度は高く、会員数も多いため、Tポイントを導入することとなった場合、
- 既存顧客の来店の促進
- 「相互送客」によって新規顧客の獲得や顧客の囲い込み
相互送客とは?
グループ企業内やテナント間において、お互いの顧客を自社に誘導することを「相互送客」と言います。
ポイントを貯める喜び
顧客目線で考えてみても、カード1枚で利用できる店舗数が多いことは、魅力の一つではないでしょうか。Tポイントは店舗数が多いだけでなく、利用できる業界も様々なため、ポイントプログラム自体が持つ魅力である「ポイントを貯める喜び」をより多くの場面で、より強く感じてもらうことができます。
こうしたことは一見、自社とは直接関係のないことに思えてしまうかもしれませんが、結果として自社への顧客満足度の向上にも繋がります。最近では、リアル店舗だけでなく、ECサイトや携帯料金の支払いなど利用出来る場面も幅広くなっています。基盤の大きな共通ポイントの加盟店となることには、こうした間接的だけれど見逃せないメリットもあるのです。
ポータルサイトで店舗紹介
ポータルサイトなどのメディア内の「ポイントの貯まる・使える加盟店検索コーナー」にて、加盟店舗の営業案内を紹介しています。こういったサイトに店舗情報を掲載することにより、集客を向上させることがねらいです。
SPツールの提供
加盟店になれば、Tポイントに関するSPツール(セルフプロモーションツール:マスコミ以外の媒体による公告)の提供を受けることができます(一部有償)。店舗近隣に設置するのぼりやステッカー、店内ポスターなど、これらにより、集客の促進を図ることができます。
Tポイントを導入する際のデメリットとは?
Tポイントには導入するメリットがたくさんあることはお分かりいただけたと思いますが、導入に際し注意すべき点についても考えておかなければなりません。
一番の注意点として挙げられるのが、地域性を理解した上で導入を検討しなければならないことです。
Tポイントは顧客数、加盟数ともにトップレベルの共通ポイントですが、日本にはもちろん「Tポイント」だけでなく、「Ponta(ポンタ)カード」、「楽天ポイント」などのリアル店舗やネットでも使える共通ポイントが複数あり、各社が利用者数、加盟数を日々伸ばしています。
コンビニ業界で例えるとすると、セブンイレブンは「nanacoカード」、ローソンは「Ponta(ポンタ)カード」と言ったようにコンビニ毎に使えるポイントカードが異なっています。
また「楽天ポイント」はネット上でも特に強く、セールの時はポイントが、3倍、5倍……時には10倍!と還元率が非常に高くなっています。その他にも主要な共通ポイントがありますので、自社の店舗がある地域において他にもTポイントを使っている店舗があるか否か、注目する必要があります。
いざ導入しようとなったときには、地域性をよく理解し、近隣でもTポイントを利用出来る機会が多いことを確認できれば、このデメリット・注意点は解消されるはずです!
Tポイント導入の流れ
①資料請求
電話・インターネット問い合わせを行います
②説明・案内
担当代理店から、詳しい説明を受けます
③契約
申し込み書類に記入し、正式に契約します
④業務審査
加盟ガイドラインに準ずるCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)株式会社での業務審査
⑤導入説明・納品
店舗での導入説明と、のぼり旗や卓上POP、ポスターなどのキットの納品があります
キットは初回は無料で受け取ることができます
(https://www.tpoint-ag.com/flow.htmlより)
Tポイント導入の費用や初期費用は?
ここまでTポイントを導入するまでの経緯について述べてきました。では実際にTポイントを導入する際に必要となる費用について確認していきましょう!
新しくTポイントに加盟する場合には、初期費用と基本サービス月額料金の両方が必要となります。
細かい費用を下記にまとめてみましたので、ぜひご確認ください。(2022年9月現在)
●初期費用
・加盟金
加盟金は、初回のみ¥55,000(税別)かかります。
●基本サービス月額料金
・基本料金
基本料は、月々¥7,500(税別)程度かかります。
・システム使用料金
Tカード提示売り上げの2%
・ポイント代金
Tカード提示売り上げ100円について1ポイント
(https://www.tkd-ad.co.jp/company/img/Tpoint/Tpoint_panf.pdfより)
Tポイント導入のよくある疑問
疑問①:ポイントを顧客が使用した場合の負担はだれが?
共通ポイントに関する疑問でよく聞かれるのが、「顧客がポイントで自社商品を購入したら、その購入分の金額は自社で負担するのか?」という内容です。
この場合、一時的にポイント分の金額は店舗で立て替えることになりますが、翌月請求分から立て替えた分を差し引いた請求となるようです。
疑問②:既存のレジも変更しないといけない?
Tポイントを付与・還元する端末を貸与してもらえます。貸与ですので、システム投資の必要はありません。また、専用端末はレジと非連動なので、既存のレジを入れ替えたりする必要もありません。
まとめ〜Tポイント導入に際して知っておくべきこと
昨今多くの共通ポイントがありますが、Tポイントの知名度や利用者数はやはり国内でもトップレベルです。
Tポイントが誇る規模から得られるメリットには、企業側にも大きな魅力があることは間違いないでしょう。
初期費用や基本料、手数料がそれなりにかかるとしても、会員数と導入の先にあるメリットを鑑みた場合、高い買い物ではないのかもしれません。
以下の記事は、昨今のTポイントの状況と、共通ポイント市場の動向について詳しくご紹介しています。本記事と併せてご覧いただくことで、さらにTポイントへの理解を深めていただけると思います。参考にしていただけますと幸いです!
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①国内唯一・取り組み実績(エムズコミュニケイト)
国内で唯一のポイントサービスに特化したマーケティングコンサル会社です。これまでのポイントサービスの導入・改善支援は300社以上あり、通販、小売り、サービス、金融、鉄道・航空、ガス電力など幅広い業界において実績があります。
※ポイントサービス導入改善に関する国内初の指南書を出版
「成功するポイントサービス」(WEVE出版)
https://www.emscom.co.jp/special/book/
②サービス設計からシステム導入・運用までワンストップ支援
顧客課題を解決するサービス設計からシステム導入・運用まで、ポイントサービスにまつわる業務全般をワンストップでご支援することが可能です。ポイントサービス戦略設計、システム構築、個人情報管理、運用支援、プロモーション、カード発行、コールセンター、ポイント交換商品の発送管理など上流~運用までを網羅的にサポート可能です。
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ポイントサービスの運用に必要な法的(景品表示法)、会計面(2021年から上場企業に強制適用されるポイント会計)において十全なノウハウを保有しサポートします。
※ポイント会計についてはEY新日本監査法人への執筆協力で『ポイント制度のしくみと会計・税務』(中央経済社)を出版。
https://www.emscom.co.jp/special/new-book/
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